2010年12月25日土曜日

冬のたび① (信州安曇野・小諸)

 2010年最後の旅はやはり信州だ。今年は松本を基点に数度の旅をした。
安曇野から見るアルプスの山並みは雪こそまだ、あまり見られないものの冬特有の静かな佇まいを見せていた。レンタサイクル貸出しの店が冬季休業のため、久々に歩いて早春賦の犀川堤を歩き、更に「水色の時」道祖神から山々を仰いだ。
 夜は行きつけの松本女鳥羽川近くにある「蔵佳」でひとり忘年会。ここには拙著「日本讃歌」の冒頭の詩の扁額が飾られている。今年、両親が逝って特別な年だからひとり静かに飲みたかった。
 翌12月23日は篠ノ井線で、篠ノ井、そして小諸へ。この日、松本駅ホームで列車を待っていると8時30分丁度、心を揺さぶる大きな汽笛、そう、懐かしい蒸気機関車の汽笛が聴こえた。しかし、その姿はどこにもない。一瞬空耳か?違った、確かに数本の特急あずさに囲まれて、垂直に立ち上る白煙を確認出来た。まさしく蒸気機関車だった。嬉しかった。来年1月12日から能登輪島へ。20日からは北海道小樽、札幌、増毛へ。今、大雪らしい。読者諸兄、良い年をお迎え下さい。
     ※後日分ったことだが、松本駅での蒸気機関車と思われた汽笛は、蒸気には違いないが、
      時報で、8:30 12:00 1:00の3回鳴らしているらしい。それも明治の頃から。