2007年10月25日木曜日

小京都@足利

10月20日〔土〕「みさと雑学大学」(埼玉県三郷市瑞沼市民センター)にて「いい日旅立ち 素晴らしき哉日本の旅」と題して約2時間の講演を行いました。受講者及び関係の市職員等約60名が参加。講演内容は下記のとおり。
① 人はなぜ「旅」に出るのか? ②「旅」人それぞれの楽しみ方(気の向くままのひとり旅か、それとも目的=テーマをもって旅するか) ③「青春18きっぷ」「大人の休日倶楽部きっぷ」今、中高年に人気の秘密 ④旅の話題あれこれ ⑤これからの人生を楽しむために、「余生」の考え方ひとつで人生が変わる。

講演終了後、私、竹原洋介とともに旅行がしたいとの声が上がり、来春、私の出身地である「小京都・足利」を提案したところ、参加者から大きな拍手を頂きました。



 従って本日はその足利について先行してご案内しようと思います。

まず、「小京都」という定義ですが、古い町並みや風情が京都に似ているということで、各地に名付けられた街の愛称です。正式には1985年京都市を含む26市町が京都で第1回総会を開催し、その後の1988年の第4回総会において、次のような参加基準が定められました。①京都に似た自然と景観 ②京都との歴史的なつながり ③伝統的な産業と芸能があること 現在、いわゆる「小京都」と呼ばれる街は、北は北海道の「松前」から南は九州「知覧」までの50市町で、そのひとつが私の出身地「足利」です。当地は関東平野の北端に位置する風光明媚な土地で、市の名前の由来にもなっている足利幕府開祖足利尊氏ゆかりの「鑁阿寺」や、日本最古の大学「足利学校」がある街として、市制86年を迎えようとしています。
足利学校は15世紀、フランシスコザビエルにより世界に紹介された日本最古の大学で、当時は学僧3,000名が日夜勉学に励んだとされています。境内の孔子廟では毎年11月23日に儒学の祖である孔子と、その弟子を祭る儀式「釋奠」(せきてん)が開催される。こうした歴史・文化の色濃い街に、県外からも多くの観光客が訪れます。
 また、意外と知られていませんが、以前私が誌上でご紹介した吉田松陰、そして後に弟子の高杉晋作といった維新原動力のふたりの若者が当地を訪れています。皆さんも意外と思われるでしょう?
 ところで、孔子廟が現存し、漢字という共通の文化を通じて交流を惜しまないのが、主だったところで日本最古の孔子廟を持つ九州佐賀の「多久聖廟」、東京湯島の「湯島聖堂」、岡山の「閑谷学校」です。
多久聖廟は来年創建300年、足利の釋奠は100年の節目の年を迎えます。両市ではきっと盛大な催しを企画していることでしょう。
さて、足利の旧市街はその鑁阿寺や足利学校を中心に、古い街らしく道路が碁盤の目のようになっていてJR足利駅、東武足利市駅からそれぞれ徒歩8分、散策も容易だ。
北西部の織姫山中腹にある織姫神社境内からは、市の南方を流れる渡良瀬川をはじめ足利市街が一望出来る。毎年8月の第1土曜日に行われる「北関東一の大花火大会」はこの渡良瀬川河畔で開催されます。また、市中の道路標識とともに足利出身の故、相田みつおの詩碑もあり訪れる人の目を楽しませてくれる。他の観光施設として市の東部に、江戸時代に備前鍋島藩で生産された伊万里、鍋島2000点を所蔵する陶磁器美術館「栗田美術館」、樹齢140年を超える大藤300本が鑑賞出来る「あしかがフラワーパーク」、それに足利七福神などもあって訪れる人を飽きさせない。更に健脚向きには織姫山からのハイキングコースがお勧めで、浄因寺、それに連なる名草の巨石群まで足を伸ばしたら良いでしょう。
 こうして春夏秋冬、それぞれ趣のある足利で、意外や市民もあまり知らない穴場スポットがある。旧袋川沿いにある70本の実に見事な枝垂桜の並木だ。まだ若木なのでこれからが楽しみ。
 最後に、食事処として古都足利の奥座敷にある割烹そば大正庵、ここは両崖山を借景にして落ち着いた雰囲気の中で食事が楽しめる。また、足利土産として、新杵堂の和菓子と香雲堂の古印最中が推薦出来、私も時々食べています。
以上、簡単にご紹介しましたが是非皆様も一度、歴史と文化の街、そして私のふるさと「小京都・足利」にお気軽にお越し下さい。もしかして街の片隅でふと、あなたとお逢いするかも?