この片倉館は、片倉財閥2代目社長片倉兼太郎が欧米視察旅行の際、これら諸外国が文化福祉施設充実を図っていたことに感化され、帰国後、諏訪の地にそうした市民が喜ぶ施設が出来ないものかと思案。1929年ついにヨーロッパ中世風のレトロな大浴場(千人風呂)が出来上がった。現在では観光客や市民の憩いの場になっている。
広々とした諏訪湖は晩秋の日差しがすでに傾き、シベリアから多くの渡り鳥が飛来し羽を休めていた。
雁が音の 響きや悲し 諏訪の湖
諏訪の湖 水面蹴散らし 鳥立ちぬ

その後私は近くのオルゴール博物館「奏鳴館」で指導員のもと、オルゴールを作ったり時の科学館「儀象堂」で説明員の説明に耳を傾けたりした。特に私が60歳を過ぎて時間の経過、すなわち「時」の大切さに気付いていたのでこの儀象堂では妙に納得したりした。こうして雨にも降られず秋の一日を楽しく過ごすことが出来た。